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ともだちとも、 こいびとこうほからも、とおい。 なんてあいまいな感情。 おさななじみって、なに?あと4日で答えが欲しい 公園で少し話をしていると、カカシに任務の要請が出たことでその日のデートはお開きとなった。 「あーらら、せっかくのデートが。」 「しょうがないよ。カカシ、今日待機だったんでしょ。」 「ま、そーだけど。は残念だって思ってくれないの?」 のぞきこむように私を見たカカシと、目が合った。 「・・・・・。」 「?」 からかわれてる。 わかってる。そんなのカカシのニヤついた顔みれば一発でわかるんだけど ・・・・顔、絶対赤いし。 そんな私の反応に、カカシはクツクツと笑ってその場に立った。 「おーい。置いてくよ?」 その言葉と下を向く視線に落ちた影で、ようやく私は顔をあげた。 「なんで?私、待機所いかないよ?」 「イヤ、待機所戻るついでにオマエ送っていこうと思って。」 カカシがあまりにも当たり前みたいに言うから 咄嗟になんの事だろうって、言葉の意味がきちんと頭に入ってこなかった。 「え?い、っいいよ!私、1人で帰れるし。」 必死に否定すると、そう?とあっさりカカシは引き下がった。 「じゃあ、オレ呼ばれてるから行くね?」 「うん。」 びっくりしたー・・・。 公園に1人取り残された状態で、はその気持ちに整理をつけていた。 取り残されたといっても、自ら進んでなのだけれど。 なんだか女の子扱いなんだもん。 そりゃあ、子どものころはいっつも一緒にいて家も近かったから玄関までってことはよくあったけど。 と、ひっそりと頭の隅に追いやられていた思い出を呼び戻す。 『じゃーね、。』 『うん、また明日ね。』 『・・・・カカシ、行かないの?』 じゃあね、と別れの言葉を口にしたのにその場を動かないカカシ。 不思議に思って尋ねると、やや恥ずかしそうに 『オマエが玄関入るまでって、決めてんの。・・・オレの中で・・・勝手にだけど。』 斜め下を向くその頬がすこし紅い。 珍しくこどもっぽい、カカシのそれが嬉しくて いつもより余計にはしゃいでしまったような気がする。 『あはは、そーなんだ。じゃあさっさとはいるね。ばいばい!』 『あぁ、おやすみ。』 あっという間になくなって、もう何年前だろうって話。 少年らしく今よりもっと甲高いあの頃のカカシの声が簡単に耳によみがえる。 それがここに来て急になんだもん。 ・・・やっぱ女の扱い慣れてんだなぁ。 さらっと、そういうこと言えちゃうんだもんね。 昔から大して変化がないように感じられる自分と、 見た目も中身も随分と大人になったカカシ。 だけど、その辺にいる女の子と同じような扱いなことにどこかショックを受けている自分がいた。 まるっきり他人のような扱い。 憎しみも悲しみも、怒りさえもう私にはぶつけてくれない。 今思えば、ずっと続く関係なんてものはあまり多く存在しないんだろうけど。 それでも望んでいたかった、というのは単なる私のわがままなんだろうか。 本当に突然のことだった。 サクモさんが、死んだのは。 私が知っている限り、カカシにとってのサクモさんは 尊敬する父であり、 偉大な忍の先輩であり、 少なくとも、そのすべてであった。 その当時、色んな憶測も批判も誹謗も、中傷も あからさまなものから、陰湿なものまで、すべてがたった1人の身内であるカカシに降りかかった。 人がまばらな葬儀の中。 涙をながす父の手を、私も泣きながら力いっぱいにぎりしめたけど 1人ぼっちになったカカシの手は、誰がにぎってあげるんだろうと思い始めたら その時の私は動かずにはいられなくなった。 「っ・・・!」 突然手を離し、かけ出した娘にイブキは瞬間焦ったが その先を見て何も言わず、今まで通り見守ることに決めた。 今の自分の隣に、いつもいたはずのサクモさんがいなくとも。 『カカシの隣にちゃんがいてくれると安心するよ。』 『なにをおっしゃいます、どちらかっていうとがカカシくんに面倒かけっぱなしじゃないですか。』 笑ってそう返すと、サクモさんはほら。と互いの子どもがいる方を指差した。 『ちゃん相手だと、カカシがあんなにも優しく笑う。』 2人が仲よくしている姿をずっと、君と一緒にこうして見ていたものだね。と、サクモさんは言った。 のんびりとした、何気ない今が一番幸せだとも。 「・・・・っ・・サクモ、さん・・・・・・」 割り切れない行き場のない感情を抱えてしまうのは、 生前、自分のことを後輩でも息子の友達の父親でもなく はっきりと私の友人だ。と面と向かって言われたからだと思う。 イブキはどうしてもこらえきれなかった涙を一筋だけ流して がカカシの手をとる姿に、その場はなんとか支えられていた。 きっとカカシは泣かない。 忍だから。 サクモさんの息子として人一倍忍として優秀であろうとする、カカシだから。 たとえ部屋に1人になったとしても、涙を流すことはないんだろう。 その時の私に難しいことなんて考えつかなかったから ただ、カカシは1人じゃないんだって伝えたくて 隣に並んで、カカシの手をとった。 振り払われることのなかったその手はそのままに 葬儀が終わるまで、ずっと前を向いて私は拭うのも忘れてたくさん泣いた。 三代目の取り計らいで、その身の安全と日々の生活の保障の為にカカシは住む家を移すことになった。 パパの予想では、三代目の監視下に置かれるのだろうということだけど。 「いつでも遊びにおいで、カカシくん。」 「ありがとうございます。生前、故人共々大変よくしていただいて、」 「カカシくん」 大人顔負けの言葉を並べて頭を下げるカカシの姿は、イブキにはただの強がりにしか見えなかった。 大人びた表情の中に見える意地が、かえってひどく子どもっぽい。 それもそうだ。 どれだけ忍としての階級が上であろうが、 口調も態度も整っていようが、 イブキにすれば目の前の少年は、まだまだ親の支えが必要な小さな子どもだ。 だから困ったように、その名を呼んで 「俺はね、サクモさんのこと今でも信じてる。」 顔を上げた先には、以前父さんに向けていたものとまったく変わらない笑顔があった。 「だから、ね?道をそれちゃいけないよ。」 カカシは曖昧に笑っただけだった。 いくらいけないと、わかっていたって 幼かった私は、サクモさんを悪く言った人間をすべて殺してやりたいぐらいには思ってた。 だけど、今の私にだってそんな能力なんてない。 それに、サクモさんはそれを望まなかったから自らの手で命を落としたんだと思うから。 「カカシ?追いつけはしないだろうけど・・・・すぐにそっちにいくからね。」 「は?」 「今は内緒!」 三代目の指示で、当分の間カカシの生活すべてが機密事項扱いとなっていた。 一般人ならなおさらカカシには気軽に会えなくなる。 そう分かってから、私はパパの反対を押し切ってすぐにアカデミーへの入校を決めたんだ。 私が忍になってよく耳に入ったのは、サクモさんへのくだらない噂だった。 人々の間でのそれは、同じくらい冷たいものとしてカカシの存在へとすりかえられていたが、 その評価もカカシ自身の働きによって、しだいにプラスの方向へと変わっていった。 たくさんの努力と、持ち前の資質によって急ぐように上忍へと階級をあげたカカシ。 一方で私はまだアカデミーの域を出ない。 たしか、気持ちばかりが焦っていた。 急な成長に加え、その瞳が写輪眼になったと風の噂で聞いて私の胸は痛くなった。 手のひらを返すような風評に また1つ増えた命の重み。 今カカシはどんな気持ちなのだろう、と考えながら チョークを手にした先生の授業は淡々と進む。 それから少しして、突然お父さんに連れられて現れたカカシは 無愛想加減が増したような気がしたけど、それでもカカシだった。 久しぶりに交わす言葉がぎこちなくて、お互いに笑ったけど それもなんだかくすぐったくて、それ以上に嬉しかったのを覚えている。 色んなものがかわっても、私とカカシの間はなにもかわらないと思ってた。 私は変えるつもりも必要もないと思ってたのに。 「お互いあのままじゃいられなかったのかなぁ。」 ベッドに横になりながら、昔のことをぼんやり思い返していたら その日はいつのまにか眠ってしまっていた。 「休憩行ってきまーす。」 ぼんやりする頭でなんだかなにが夢でなにが現実なのか境目が曖昧になりながらも、 はいつもと同じように身支度を整えて、いつもと同じように仕事をした。 まだ数人机に向かう人達に向かってがそう告げると どこからともなく「いってらっしゃーい。」と返事がきた。 天気もいいし、今日は外に行こう。 あれからカカシからの連絡はない。自分からもとってはいない。 したがって任務から戻ってきたのかも、まだ任務でどこかに出ているのかもわからない。 「まぁ・・・別に毎日会ってくれとも連絡してくれとも頼んでないしなぁ。」 次の約束はどうとりつけようか、と悩みながら昼食場所を探しながら は弁当を持ってその辺をうろうろとしていた。 木々が生い茂る木の葉の里において、ちょうどよさそうな木陰というのは比較的見つかりやすい。 「あ、ここにしよ。・・・・んー・・・・まぁ、とりあえず難しいことはお腹を満たしてからにしよう!」 そうだそうだ!と勝手に自分で納得してお弁当をひろげると、 誰につげるでもなくいただきます。と、手をあわせて箸でつっつき始めてから数分後。 ふと、気配がして顔を上げるとそこには 「か、!?」 「よ。」 そこには、後回しにしようとさっき決めたばかりのはずの人間がいた。 「カカシィ〜〜・・・・・もー。驚いてお弁当落とすかと思ったじゃん。」 「ごめんごめん。」 謝りながらあきらかに気のせいではなく、その距離がどんどん近づいてくる。 「あのー・・・どうかした?」 そのまま無言でとなりに座ったかと思うと 急にひと1人分の重みが肩にかかる。 「ちょーっとだけ・・・・・肩かして。オレ、すげー・・・ねむく、て・・・」 その後は、すぅすぅという寝息しか聞こえてこなかった。 「え、ちょ・・・カカシ?・・・・・・・マジですか。」 チラリと横目で見たカカシは、 いつの間にとったのか額あても、口布も上にのっかるイチャパラもなく 完全にその素顔をさらしている。 小さいころから整ってはいるなとは思ってたけど。 ・・・・・っていうか!!!カカシって、こんなにかっこよかったっけ?! 1度意識し始めてからは変にドキドキしてしまって それでも詰め込むようにして食べたお弁当の味は、ちっとも分からなかった。 そういえば前はよくこんなこともあったんだっけか。 「どうしたの、それ?」 痣だらけの私をみて、カカシは思いっきり眉間に皺をよせた。 その当時の私がカカシに会えるのは、カカシの任務と任務の間のほんのひと時だった。 「いや、あの昨日の任務でちょっとドジっちゃって。あははは。」 だから、私は隠すようにして視線を下に向けた。 カカシの名があがるほど、 カカシに大切にされている私の存在が気に食わない人物も増えてくみたいで その不満はカカシに向かうことはなく、直接私のほうへ色んな形であらわれた。 「・・・・気をつけなよ?オマエ一応女なんだしさ。」 「そ、そんなのカカシに言われなくてもわかってるもん!っていうか、一応じゃなくても女の子だもーん。」 一瞬カカシの視線が鋭くなったような気がしたが、あとに続く言葉でそれは誤魔化された。 その傷がどうして出来たのか、本当はカカシは知っていたと思う。 私がやっと下忍になれたころ。 カカシは着々と上忍としてのキャリアを積んでいた。 周りの環境はどんどん変わっていくけど、 それでも私もカカシも今の関係をやめるつもりはなかった。 それから程なくして、私がなんとか苦労しながらも中忍試験に合格してしばらくたったころ。 カカシは益々任務が忙しくなり、そのほとんどを里外で過ごしていた。 会えるのは、カカシが任務の報告に里に戻ってきたほんのわずかな間だけになった。 「あれー?・・・・カカシ、寝てるんだ。」 次の任務の打ち合わせに、とカカシを探しにきたミナトが見つけたのは 本人にはその自覚はないのだろうが、とても大切そうにしている1人の少女の肩でねむる姿。 「あ、ミナト先生。10分前くらいですかねぇ、ことんといっちゃいました。」 「へぇー・・・・俺が近づいても起きないなんて。そういうこともあるんだね。」 ミナトがその顔を覗き込み、その人差し指でつんつん、と頬をつついても 一向にカカシがその瞼をあげる気配はない。 身じろぎ1つしないなんて。 「よっぽど疲れてたんですかね、カカシ。」 んー・・・それは違うと思うけどな、ちゃん? は気がついていないようだがカカシほどの忍になれば、ほんのわずかな気配が近づくだけで目が覚める。 つまり、安易に熟睡状態にはならないということなのだが今のカカシは殺気でも放たない限り、起きなさそうだ。 よっぽどちゃんのこと信頼してるんだね。 そういう心のうちを口には出さず、 よいしょ。とミナトは膝に手をついてその場に立ち上がった。 「ま、いいや。しばらくそうさせてやって。」 「え?あ、でもカカシに用があったんじゃないんですか?」 「ん、でも今無理に起こすと後が怖いから。」 「???」 爽やかに笑って、ミナトはその場から去っていった。 隣にはそんなやりとりがあったとは知らずに、変わらず心地よさそうな寝息が聞こえてくる。 「やっぱ、重くなったかな。」 あの時感じたカカシの重さと、 今のカカシでは随分増したのは多分気のせいではない。 それだけ確実に、私たちの間に時が流れたってことだ。 四代目火影になったミナト先生ももういない。 いつの間にか、あの時の私たちのそばにいてくれた人たちはみんないなくなっちゃったね。 久しぶりに見たカカシの寝顔に、 ドキドキして それから、すこしほっとした。 あれからだった。 少しづつカカシが私に気を許さなくなったのは。 「気軽に話しかけてくるんじゃないよ。それから、・・・」 階級が違うんだからはたけ上忍と呼ぶように言われた。 それから敬語を使うように、とも言われた。 なにかはっきりしたきっかけがあった訳ではない。 だから尚更私は戸惑って、 だけどいつのまにかカカシが笑ってくれなくなったのには、私気づいてたよ。 そこからカカシが暗部に入ることになったのは間もなくだったと思う。 今思えば、あの時すでに暗部入りが決まっていたのかもしれない。 「そういうワケだから。もしオレが暗部面つけてない時に会っても話しかけてくんなよ。」 つい最近まで見慣れてた上忍ベストから、 暗部服に身を包んで目の前に現れたカカシは本当に私の知っているカカシだろうか。 こんなに冷たい声で突き放すような言い方をする人だっただろうか。 戸惑ってどう返事を返そうかオロオロとしている私に、カカシは小さく舌打ちをした。 「ったく、そんなコトもわかんない?あー・・・だからまだ中忍なんだっけ。」 「や、あの」 「なに。」 腕を組んで、何もかも見下すように私が声を発するのを待っているカカシ。 やっと喉からしぼりだして特上になったことを告げると、 返ってきたのは「ふーん。ま、せいぜい頑張れば。」という言葉だけだった。 別に何を期待していた訳ではないけれど、随分昔から上忍だったカカシに 少しは近づけたような気がしてそっけなくてもおめでとう。くらいは言ってもらえたらな、と思っていた。 「どっちにしろ、オレとオマエはもう関係ない。」 関係ならあるよ。 「だからさ、オマエと知り合いだって思われたら迷惑なんだよ。」 私はちっとも迷惑なんかじゃないよ。 そう言い返したいのに、喉がからからに渇いて張り付いたようにして声が出ない。 「じゃあな。もうほとんど会うこともないだろうけど。」 ねぇ、待って。 追いすがって、その袖をつかむことも出来なかった。 その扉はパタン、と音をたててそれがそのままカカシの心みたいに堅く閉ざされた。 なにも言えなかった。 悔しくて その手を掴めなかった自分がちっぽけで、情けなくて。 「・・・・なんで、こうなっちゃうの。」 苦しくて、涙と一緒に吐き出してしまいたかったけど そんなことしたら今までのカカシとの思い出まで全部流れていってしまう気がしたら、怖くなって泣けなくなった。 次の日からなんでもないように任務に明け暮れた。 実際特上になってからの日々は思った以上にハードで、そんな感傷に浸る暇がなかったのも随分と助かった。 それでもふとした隙間に、あっさりと入り込んでくるカカシへの気持ちに自分でもびっくりするくらい気持ちが沈んだ。 だけど沈めば沈むほど、仕事に没頭できたのは逆によかったのかもしれない。 そんな毎日をおくっていたのに、なんの前ぶれもなくとおり雨のようにそれはやってきた。 「ちょっとだけ寝かして。30分たったら起こせよ。」 その日の仕事を終えて、寝るまでの時間を資料を読んでぼんやりとすごしていた所にカカシは急に窓から入ってきた。 面と爪のついた手袋をそのへんに放り投げて、呆気に取られてなにも言えずにソファーに座っていた私のももに勝手に頭をのせた。 その瞳は驚くほど無防備に閉じられて、すぐにすぅすぅと寝息が聞こえてくる。 寝顔はあの頃に戻ったみたい。 なんで、 なんでなんでなんでなの、カカシ。 苦しくて、 カカシのことが理解できなくて。 涙が零れ落ちないように、今ぐらいいいだろうと思って少しだけ泣いた。 「・・・・私のこと嫌いなんじゃなかったの?」 30分後に起こすと、「悪い。」とだけ言ってさっさとまた暗部になって窓から去っていく。 そんなカカシの気まぐれみたいな出来事があれから何回かあった。 待っていると絶対来ないくせに、ふと諦めたときにカカシはやってきて決まって私の膝の上で眠っていった。 彼氏のフリするだなんて、私のたのみなんか聞いちゃって。 今ならカカシって昔みたいに呼んでも怒られないよね、ってすんごい緊張したんだから。 なのにさ、 なのに・・・・・私なんかの肩で熟睡なんかしちゃって。 あの時だって、さんざん迷惑だとかなんとか言ってたくせに 結局暗部になったって、突然思い出したように私のとこに来て 30分だけ膝占領してすぐどっかいきやがって。 ほんっとわけわかんない。 カカシが肩で眠り始めてから、あれこれと昔の記憶をたどっていた。 そうして結局いつものようにあの時へとたどり着く。 だってあんときのカカシ、ちょー怖かったもんね。 「オマエ、オレのことスキなの?」 「ジョーダンでしょ?」 見下すように冷たい笑みを浮かべてそう言ったカカシ。 冷たくて、近寄ることを全身で拒否された。ちがう、多分あの時のカカシは私のすべてを拒んでた。 キレイな顔が、なおさら突き刺さるみたいに私の身体を貫いて今でも奥のほうに引っかかる。 だけど、あのときの背中は泣いてるみたいだった。なんて。 それは思い出故の美化かしら。 友達とも、家族ともどこか違う。 大切な存在。 それが壊れたあの日。 泣いて、泣いて たとえどれだけ泣いたとしても。 私がカカシを大切に思っても一方的でしかなくなった。 離された手は、もう戻らない。 切れた糸は結べない。 「あと4日かー。」 自分の中でもぐるぐるしてます。 |