幸せだって、口にだしたくなる。

そしたら嬉しくて、息苦しさがこみあげて



泣きたくなる。






おひさまにであった日







「ねーねー。」

「はい、なんですか。カカシさん。」



日が当たる、窓のそばの床に座りながら
はお日様のニオイがする洗濯物を、そのやわらかな膝の上で次々とたたんでいく。



あーあ。

その膝の上、オレのなんだけどねぇ。



仕方ないから、今日この場ではの背中で我慢しておく。


重すぎないように、
邪魔になりすぎないように

オレはの背中に、自分の背中を合わせた。



―トン



静かに加わった背中の重みに、

は僅かにほほえんだまま何も言わずに洗濯物をたたみ続けた。





少し離れた位置で、ムサシが両脚にあごをのせていた。



目があって、

なによ。って声に出さずに言うと鼻で笑われた。




別にいーんだ。


あったかいし、なんでもないこの瞬間がむしろイイかなーなんて思ってるから。
笑われたって、ムカつきもしない。



もうしばらく、の膝はあきそうにない。



洗濯物め、って思ってみるけど
それがオレとのものってのもまんざらでもない気もするんだなーとか思ったりして。


今は背中でがまん、がまん。



オレは、大人しくイチャパラをながめていた。






いつの間にか、集中していたらしい。

の手が止まったのにも、気づかなかった。



「カカシさん?」

「んー・・・?」



「終わりましたよ。」


ぽんぽん、と膝をたたく音がした。



「ん。」



ここで喜んでしっぽ振る犬みたいにしたらかっこ悪いしね、と

気のないフリをして視線はイチャパラのまま
の膝に背中から倒れこんだ。




―ちゅう



もちろんその途中に、にキスするのを忘れずに。


あいてるほうの手で、頭を抑えてあるから
逃げる方向なんてなーいの。


ちょっとだけの唇を味わって、
なにもなかったみたいに、オレはイチャパラに視線をもどす。



ちら、と下からの様子を見ると


真っ赤な顔をしたが、少し離れたムサシに目線をおくって

オレがそれを見てることにも気づいたみたいで、


そしたらやっぱり鼻で笑った。






オレは、右手にあるイチャパラで顔を隠しながら




紙の下で、幸せすぎて泣きそうになった。












短っっ!!!

のほほーんとした、ひだまりのお2人が書きたくなったので。
次こそは犬対決です。